料理人が辛いと感じる原因とは?職場を辞める前に考えたい対処法

理人の辛さは、労働環境・人間関係・仕事との相性・一時的な疲労の4つに分けられ、どれが原因かによって、続けるべきか・職場を変えるべきか・まず休むべきか、とるべき行動は変わります。「もう限界かもしれない」と感じているときほど、勢いで動く前に、まず原因を見極めることが後悔しない第一歩です。

この記事では、原因の見分け方と、ケースごとに次にとるべき行動を整理しました。読み終えるころには、自分が次に何をすればいいかが、はっきりするはずです。

辛いと感じること自体は、甘えでも弱さでもありません。

料理人が辛いと感じる原因とは?

料理人の仕事が「辛い」「きつい」と感じたら、まず知ってほしいこと

長時間の立ち仕事、休みの取りにくさ、緊張感の続く現場、人間関係など、飲食の現場には心身に負荷がかかる要素が数多くあります。

「飲食の仕事がきつい」「料理人を辞めたい」と感じる人は決して少数派ではありません。
ただ、その気持ちを抱えたまま勢いで動いてしまうと、次の職場でも同じ辛さを繰り返したり、転職後に後悔したりすることがあります。

だからこそ、まずは「何が辛いのか」を整理することが、最初の一歩になります。

その「辛さ」はどこから来ている?4つの原因に切り分ける

自分の辛さがどれに当てはまるか、確認してみてください。

① 労働環境(長時間・休めない・低賃金)

労働時間が長い、休日が取れない、働きに対して賃金が見合わない。
料理人の仕事が辛い・きついと感じる原因として、特に多く挙げられやすいものです。

ここで意識したいのは、労働時間・休日・給与といった条件は、個人の頑張りだけで変えるのが難しいという点です。店長や会社に相談して改善できることもありますが、これらは店の制度や経営方針で決まっている部分が大きく、一人の働きかけでは限界があります。

→ この原因が中心なら、次にやるべきは「職場を変える」検討です。
労働環境は職場によって大きく差があり、求人で事前に比較・確認できます。
料理人という仕事そのものをすぐに手放さなくても、環境の整った職場に移ることで解決する可能性があるタイプです。
ただし、条件だけで次の職場を選ぶと同じ辛さを繰り返しやすいので、見極めが必要になってきます。

「自分が抜けたら、現場が回らない」「お世話になった店に申し訳ない」

そう感じて、辞められずにいる方も少なくありません。その責任感は大切なものです。
けれども、まず守るべきものはあなた自身の心と体です。我慢し続けて自分が壊れてしまっては、元も子もありません。

② 人間関係・職場文化

上司のマネジメントが合わない、先輩との考え方の差、派閥、ハラスメント。
こうした問題は、外からは見えにくく、精神的な辛さの大きな原因になります。

ここで知っておきたいのは、人間関係や職場の雰囲気は、その店・そのチーム固有のものだという点です。
あなたが気を遣っても、相手や職場の文化そのものを変えるのは難しく、努力で解決しにくい領域です。
そして裏を返せば、職場が変われば、付き合う人も雰囲気もまるごと入れ替わります。

→ もし人間関係が一番の辛さなら、飲食の仕事自体を手放す前に、まず職場を変えることを考えてみてください。
「業界そのものが嫌になった」と感じていても、実は今の職場の人間関係が原因だった、というケースは少なくありません。
理念や雰囲気の合う職場に移ることで、辛さが解消することは十分にあります。

ただし、人間関係や職場の雰囲気は、求人票には載りません。
店舗の見学や面接である程度は分かりますが、短時間ではいい面しか見えず、入ってから「思っていたのと違った」となることも少なくありません。

では、入る前にどう見抜けばいいのか。

求人票や面接からブラックな職場を見分けるポイントは、飲食業界のブラック企業を見破る12のサインで詳しく解説しています。あわせて、条件だけで選んで後悔しないための視点は、「ホワイトな職場」を条件だけで選んでいませんかにまとめてありますので、ご確認ください。

③ 仕事内容・適性とのギャップ

任される業務が自分の志向と合わない、目指したい料理の方向性と現場が違う。
この場合は、職場を変えるだけでは解決しないことがあります。
労働環境や人間関係と違い、これは「やっている仕事そのもの」に関わる問題だからです。

→ まずは、「料理は好きだが、今の現場が合わない」のか、「料理人という仕事自体を見直したい」のかを切り分けてみてください。 ここで進む方向が大きく変わります。

前者なら、ジャンルや業態を変える転職で解決することが多いはずです。
たとえば、忙しさに追われる現場から、一品ずつ丁寧に向き合える店へ。
同じ料理人でも、働く場が変われば仕事の中身は変わります。

後者なら、飲食業界の外も選択肢に入ります。
料理人として培った段取り力・体力・チームで動く力は、他業種でも評価される強みです。
「飲食しか経験がないから」と自ら可能性を狭めず、活かせる道を幅広く探すこともできます。

④ 一時的な疲労・コンディション

繁忙期の連勤、寝不足、体調不良が重なって、辛さを感じていることもあります。
まず見極めたいのは、その疲れが「休めば戻るもの」なのか、「休んでも抜けない・繰り返すもの」なのかです。

→ 休めば戻りそうなら、この場合は一旦、転職より先に「休む」ことが答えになります。
疲れて視野が狭くなっているときの決断は後悔につながりやすいもの。
判断を急がず、心身を回復させてから考えても遅くありません。

ただ、「そもそも休めるわけがない」と感じた方も多いはずです。
人手不足で連勤が当たり前、休んだら現場が回らない。
もしそうなら、それは疲労そのものより、休みたくても休めない労働環境(原因①)の問題です。
その場合は、休養より先に、環境を変えることを考えるべきサインといえます。

一方、休んでも疲れが抜けない、現場に戻るとまた同じ辛さが戻る場合は、背景に人間関係(原因②)などが隠れていることもあります。また、心身の不調が続くときは、無理をせず医療機関など専門家に相談することも大切です。

辞める前に一度、実践してみてほしいこと

「辛い」と感じている状態での決断は、視野が狭くなりがちです。
転職後に「もっと考えてから決めればよかった」と感じるケースもあります。
後悔の多くは、辛さから逃げることだけが目的になり、次の職場を十分に見極められなかったことに起因します。

「もう辞めるしかない」と思う前に、まずこんなことから試せないか、考えてみてください。

・まとまった休息をとり、判断できる状態に戻す
・信頼できる同僚、先輩、家族に話してみる
・店長や責任者に、勤務やシフトや役割の相談をしてみる
・何がどう変われば続けられそうかを書き出してみる

これらを試したうえで、「やはり環境を変えたい」と思えたなら、その判断は勢いではなく納得に基づいたものになります。

職場や働き方を変える3つの選択肢

「働き方を変える」と言っても、進む方向は人それぞれです。
ここでは飲食を続けたまま環境を変える道から、思い切って業界の外へ出る道の3つの選択肢を順に紹介していきます。

① 同じ飲食業で、理念の合う職場へ移る

辛さの原因が労働環境や人間関係なら、飲食をやめなくても、職場を変えるだけで解決することがよくあります。
「辞めてよかった」という声の多くは、飲食業界を出たというより、自分に合う職場に移れたという意味でもあります。

このとき大切なのは、給与や休日といった条件だけで次を選ばないことです。
条件は大事ですが、それだけで決めると、肝心の人間関係や職場の雰囲気が前と同じで、また辛くなってしまうことがあります。
後悔しない職場の選び方は、料理人(シェフ)の転職で失敗しない方法で詳しく紹介しています。

② 働き方を変える(派遣・時短など)

「正社員はきついが、料理の現場には立ちたい」という場合は、派遣など働き方を変える選択肢もあります。
派遣や時短に切り替えることで、勤務時間や日数を調整しやすくなり、無理なく現場に立ち続けられます。

たとえば、長時間勤務が体力的に負担になっている方、正社員としての責任や拘束時間に疲れている方、家庭や生活とのバランスを取りながら料理の仕事を続けたい方には、働き方を変えることで無理を減らせる可能性があります。

③ 飲食業界の外へ出る

仕事内容・適性そのものが合わないと感じるなら、異業種への転職も選択肢です。
ただし、飲食で培った段取り力・体力・チームで動く力は他業種でも評価されます。
「飲食しか経験がないから」と可能性を狭めず、経験を活かせる道も含めて検討してみてください。

一人で抱えず、まずは相談から

辛さを感じる原因の整理をすることも、職場が本当に合うかどうかの見極めも、求人情報を眺めているだけでは答えは出ません。
当社では、飲食業界を専門に、あなたの価値観や「どんな環境でこそ力を発揮できるか」をじっくり伺ったうえで、合う職場をご提案しています。

相談したからといって、転職を急ぐ必要はありません。
「まだ辞めると決めたわけではない」という段階のご相談も歓迎しています。まずは、今の状況を聞かせてください。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 料理人が辛いと感じるのは甘えですか?
A. 甘えではありません。辛さには労働環境や人間関係、適性や一時的な疲労など複数の原因があり、原因によって取るべき対処は異なります。まずは原因の切り分けから始めましょう。

Q. 辛いとき、すぐ辞めてもいいですか? 
A. 勢いだけで辞める前に、まずは原因を整理することが大切です。ただし、心身に不調が出ている場合やハラスメントがある場合は、無理をせず早めに距離を置くことも必要です。休息をとったり、信頼できる人や専門機関に相談したりしながら、落ち着いて判断しましょう。

Q. 飲食を辞めたら、後悔しますか?
A. 必ず後悔するわけではありません。今の職場で感じている不満が、仕事内容そのものなのか、労働時間、人間関係、給与など職場環境によるものなのかで判断が変わります。飲食の仕事が好きな場合は、業界を離れる前に、飲食業界内で別の職場を探す選択肢もあります。

Q. 正社員がきついのですが、料理は続けたいです。 
A. 派遣など働き方を変える選択肢があります。勤務時間や日数を調整しながら、現場に立ち続けることができます。

料理人の転職は八芳園ヒューマンリソースマネジメントで!

まずは話を聞いてみるだけでも構いません。
八芳園ヒューマンリソースマネジメントでは、飲食業界に特化した転職支援を無料で提供しています。お気軽にご相談ください。